木霊、言霊。

備忘録か、遺言か、ラブレターか。

火花を散らして

何かが、求めている。

何かを、求めている。

 

体が、生を求めている。

心が、死を求めている。

 

何かが、叫んでいる。

何かを、叫んでいる。

 

体が、生きたいと叫んでいる。

心が、死にたいと叫んでいる。

 

 

 

産声を上げた日から、体は生きることばかりを考えている。

産声を上げた日から、心は死ぬことばかりを考えている。

 

生涯を終える日まで、体は生きることばかりを考えている。

生涯を終える日まで、心は死ぬことばかりを考えている。

 

生きたがりと死にたがりが、同じ時間を共有している。

生きたがりと死にたがりが、同じ空間を共有している。

 

平行線を辿る二つの存在が、同じ時間を共有している。

平行線を辿る二つの存在が、同じ空間を共有している。

 

 

 

同じ道を辿れば、同じ景色が見ることが出来るのだろうか。

同じ道を辿れば、同じ言葉を綴ることが出来るのだろうか。

同じ道を辿れば、同じ表現をすることが出来るのだろうか。

同じ道を辿れば、同じ人生を歩むことが出来るのだろうか。

 

ならば、感性とは何だ。

ならば、才能とは何だ。

ならば、空白とは何だ。

ならば、孤独とは何だ。

 

分かり合えないものは、分かり合えない。

分かち合えないものは、分かち合えない。

 

それぞれが、それぞれの日々を生きていくだけだ。

それぞれが、それぞれの日々を死んでいくだけだ。

 

 

 

生きたがりと死にたがりの奪い合いの果てに、奪われるのは何だ。

生きたがりと死にたがりの潰し合いの果てに、潰されるのは何だ。

生きたがりと死にたがりの騙し合いの果てに、騙されるのは誰だ。

生きたがりと死にたがりの殺し合いの果てに、殺されるのは誰だ。

 

 

 

選ばれた生きたがりだけが、生きていく。

選ばれた死にたがりだけが、死んでいく。

 

選ばれなかった生きたがりだけが、死んでいく。

選ばれなかった死にたがりだけが、生きていく。

 

摩擦を繰り返して、生きていく。

摩擦を繰り返して、死んでいく。

 

火花を散らして、生きていく。

火花を散らして、死んでいく。

 

 

 

 

 

何かが、求めている。

何かを、求めている。

 

体が、生を求めている。

心が、死を求めている。

 

何かが、叫んでいる。

何かを、叫んでいる。

 

体が、生きたいと叫んでいる。

心が、死にたいと叫んでいる。

 

 

 

 

 

僕は、生きたいのだろうか。

僕は、死にたいのだろうか。