木霊、言霊。

備忘録か、遺言か、ラブレターか。

孤独な戦場

嘘の付き合いなど要らない。

傷の付け合いなど要らない。

只の馴れ合いなど要らない。

傷の舐め合いなど要らない。

 

邂逅が別れの合図だと言うならば、邂逅など要らない。

休息が終幕の号令だと言うならば、休息など要らない。

安心が物語の結末だと言うならば、安心など要らない。

幸福が人生の墓場だと言うならば、幸福など要らない。

 

 

 

賞賛など要らない。

勲章など要らない。

是認など要らない。

名声など要らない。

 

体温が別れの感触だと言うならば、体温など要らない。

約束が終幕の痕跡だと言うならば、約束など要らない。

憧憬が物語の脚本だと言うならば、憧憬など要らない。

故郷が人生の終点だと言うならば、故郷など要らない。

 

 

 

己の存在を否定する為に、人生最期の日まで戦い続けていたい。

己の存在を肯定する為に、人生最期の日まで戦い続けていたい。

己の存在を認識する為に、人生最期の日まで戦い続けていたい。

己の存在を証明する為に、人生最期の日まで戦い続けていたい。

 

この世で最も憎んでいる己という存在と、人生最期の日まで戦い続けていたい。

この世で最も愛している己という存在と、人生最期の日まで戦い続けていたい。

 

この世に存在する最後の一人になったとしても、人生最期の日まで戦い続けていたい。

この世に存在する最後の生命になったとしても、人生最期の日まで戦い続けていたい。

 

 

   

生きることは、戦うということだ。

生きていくことは、戦い続けるということだ。

 

戦わないのならば、それはもう死んでいるのと同じだ。

戦わないのならば、それはもう生きていないのと同じだ。

 

 

 

戦うことでしか、生きていることを実感出来ない。

戦うことでしか、生きていることを証明出来ない。

 

 

 

己が本当に戦うべき相手は誰なのか、考えなければならない。

己が本当に戦うべき相手は誰なのか、選ばなければならない。

 

己を変えることが出来ないのなら、誰のことも変えることは出来ない。

己を超えることが出来ないのなら、誰のことも超えることは出来ない。

己を守ることが出来ないのなら、誰のことも守ることは出来ない。

己を愛することが出来ないのなら、誰のことも愛することは出来ない。

 

己と向き合うことが出来ないのなら、誰とも向き合うことは出来ない。

己に立ち向かうことが出来ないのなら、誰にも立ち向かうことは出来ない。

己と戦うことが出来ないのなら、誰とも戦うことは出来ない。

己に勝つことが出来ないのなら、誰にも勝つことは出来ない。

 

何よりも戦うべきは、己だ。

誰よりも戦うべきは、己だ。

 

 

 

僕と戦うことが出来るのは、僕だけだ。

あなたと戦うことが出来るのは、あなただけだ。

 

僕に勝つことが出来るのは、僕だけだ。

あなたに勝つことが出来るのは、あなただけだ。

 

 

 

屍を踏み砕いて、進まなければならない。 

涙を飲み込んで、進まなければならない。

 

生きる為に、戦わなければならない。

死なない為に、戦わなければならない。

 

そのままではいけない。

そのままではいけない。

 

このままではいけない。

このままではいけない。

 

 

 

 

 

人生は、孤独な戦場だ。