自由
自由になりたい。
やりたいことが出来なくて苦しい。
言いたいことが言えなくて苦しい。
行きたい場所に行けなくて苦しい。
会いたい人に会えなくて苦しい。
目に見えない何かに縛られて、いつの間にか何も出来なくなってしまった。
何かに縛られていることは分かっている。
それなのに、何に縛られているのかが分からない。
何かを失くしてしまったことには気が付いている。
それなのに、何を失くしてしまったのかが分からない。
目に見えない何かが存在することを、知らず知らずのうちに知り過ぎてしまった。
幼い頃は、何にでもなれるような気がしていた。
幼い頃は、何処にでも行けるような気がしていた。
今思い描いている自由と、あの日思い描いていた自由。
自由なようで不自由な僕と、不自由なようで自由な僕。
何処に行けば、本当の自由に出会えるのだろう。
いつになれば、本当の自由に出会えるのだろう。
自由に近付けば近付くほど、自由の輪郭がぼやけていく。
自由を求めれば求めるほど、自由の正体が分からなくなっていく。
自由でありたい。
自由になりたい。
ただ、それだけのことなのに。
自由でありたいと願う僕は、自由でありたいという想いの鎖に縛られてしまっている。
自由になりたいと願う僕は、自由になりたいという想いの鎖に縛られてしまっている。
それでも尚、自由を求めてしまうこの宿命から解き放たれるには、どうすればいいのだろう。
自由とは、何だ。