木霊、言霊。

備忘録か、遺言か、ラブレターか。

あの日、僕は

あの日、僕は泣かなかった。

現実を受け入れたくなかったから。

 

あの日、僕は泣かなかった。

悲しみを受け止めたくなかったから。

 

あの日、僕は泣かなかった。

感情を曝け出すことが恥ずかしいことだと思っていたから。

 

あの日、僕は泣かなかった。

涙と一緒に思い出も流れてしまうのではないかと思っていたから。

 

あの日、僕は泣かなかった。

僕より先にあなたが泣いたから。

 

あの日、僕は泣かなかった。

あなたの前では涙を見せたくなかったから。

 

あの日、僕は泣かなかった。

感情との向き合い方が分からなかったから。

 

あの日、僕は泣かなかった。

心さえ殺してしまえば、悲しくなんてなかったから。

 

 

 

 

 

あの日、僕は泣けなかった。

現実を受け入れられなかったから。

 

あの日、僕は泣けなかった。

悲しみを受け止め切れなかったから。

 

あの日、僕は泣けなかった。

感情を曝け出すことが怖かったから。

 

あの日、僕は泣けなかった。

虚しさに打ちひしがれてしまったから。

 

あの日、僕は泣けなかった。

僕より先にあなたが泣いたから。

 

あの日、僕は泣けなかった。

あなたの前では涙を見せたくなかったから。

 

あの日、僕は泣けなかった。

感情との向き合い方を忘れてしまったから。

 

あの日、僕は泣けなかった。

これまでの日々を、少しでも長く胸の内に留めておきたかったから。

 

 

 

 

 

あの日、僕は泣かなかった。

 

心に、触れたくなかったから。

 

 

 

あの日、僕は泣けなかった。

 

心が、死んでしまったから。